1.目的
従来の土寄せ作業時間と、「ねぎ美人」導入における作業時間の
比較を調査し、生産者にとってメリットを生むことができるのかを調査するもの
2.背景
ネギ生産における作業項目で特段重要になるのが、土寄せ作業である。
特に、近年は異常気象により日本近海で台風が発生し、ネギの倒伏被害も
各地で報告されている。
また、ネギの出荷規格も厳格であり、軟白部のボケや長さなど
農業従事者のみならず、消費者の目も厳しいものとなっています。
3.調査概要及び結果
当社および東亜産業(有)がモニターとして協力していただいた県内外の生産者の中から
10件の回答を参考に、平均値にて数値化したもの。
回答項目は下記の通り。
<「ねぎ美人」導入前まで行っていた土寄せ作業方法は?>
a 管理機1回通し
b 管理機2回通し
c 管理機2回通し+手作業での土寄せ
d その他
aと回答 1名
bと回答 5名
cと回答 4名
dと回答 0名
<各作業における作業時間>
a 管理機1回通し 2 時間
b 管理機2回通し 4 時間
c 管理機2回通し+手作業での土寄せ 7 時間
d ねぎ美人 2 時間
4.考察
今回の調査で、「ねぎ美人」導入により、土寄せの作業時間が大幅に短縮できることが判明した。
ある程度の短縮は想定していたが、最大5時間の短縮は想定を超える結果であった。
また、今回は結果の統一を図るため、一反当たりという指定を設けたが、反数の増加により
cの作業時間はさらに増えると予想できる。(手作業における作業は体力を必要とするため)
さらに、モニター導入を行っていただいた生産者(千葉県八千代市)から、「ねぎ美人」での
培土2週間後のネギの写真を頂きました。
ご覧の通り、軟白部のボケがなく長さも確保できております。
作業時間のみならず、出荷規格である軟白部の確保にも
対応可能であると考えます。
以上のことから、ネギ生産者における「ねぎ美人」の普及
および導入は効果的と考えます。
作成:(有)松村精機